小規模工務店から東証一部上場企業までアパートや
賃貸マンションの建設を勧める事業会社が、現在も
数多く存在します。
事業会社が自社の収益を少しでも多くしようと、あ
の手この手で賃貸住宅建設の新築を勧めるのは、欲
が支配する現代社会においては誰も止めることは出
来ません。
現状と将来の需要と供給のバランスからいえば、新
築物件は好立地に建つ老朽化物件の建て替えを除き
これ以上必要がないともいえます。
アパート建設を勧める事業会社の営業パーソンも、
内心そう感じていながらも仕事と割り切って営業活
動をしています。
ほとんど皆そうだと私は思います。
現在の借家ビジネスは一般人の商売センスで、ちゃ
んとした商売として成立するレベルを維持するのは
簡単なことではありません。
他人に勧められての事業化は100%後悔します。
私は起業した20年以上前から、
「アパート経営は少なくとも営業されてするもので
はありません。
旅館経営をやりませんか、と他人から勧められて旅
館を開業する一般人はまずいませんよね。これから
の借家ビジネスは旅館経営と同じレベルかそれ以上
の商売センスと覚悟がいるタイミングに突入してい
ます。相続税対策や副業感覚で参入する時代ではあ
りません。」
と言ってきましたが、残念ながら一部の人を除き、
理解してもらえることはありませんでした。
本来、借家商売はいわゆる資産家ビジネスです。
お金が十分とはいえない一般人が参入するには、そ
れ相応の商売センスと覚悟が不可欠なのです。
サラリーマン大家、主婦大家という言葉が、当たり
前になって久しいですが、いつの時代も中途半端な
素人は食い物にされるのです。
不動産会社、建設会社、管理会社、設計事務所、金
融機関、税理士事務所、コンサル会社、出版社、先
輩大家サロン、・・
賃貸住宅建設は比較的大きなお金が動くため、それ
ぞれの分野、立場で自己利益を追求しようと多種多
様な情報やサービスを提供しています。
ただオーナー利益より、事業者の自己利益優先のス
キームでは本当の果実を手にすることは困難といえ
ます。
私は名古屋市及び岐阜市周辺エリアを中心にオーナ
ーサイドに立脚したコンサルティング活動をしてい
ます。
また、関東圏や関西圏に定期的に定点観察、現地視
察をしてきました。
このブログは、現状と将来を見据えた上で、新たに
貸家マーケットに参入しようとしている方、既に借
家ビジネスをしていて何とかしようと悪戦苦闘して
いる方に、商売センス向上の一助になることを願っ
て、過去のコンサルティング事例から参考になりそ
うな話や、これからの借家ビジネスを生き残るアサ
ンプションをご提供したいと思います。